区分とは


あなたが商標登録出願をする際に、願書に指定商品・指定役務を記載する必要があることは、「指定商品・指定役務とは」でご理解いただけたと、思います。
この願書の記載に際して、商標法第五条第一項第三号では、指定商品又は指定役務を記載するだけでなく、その商品又は役務が該当する商標法施行規則の別表に定める区分を記載するように定めています。
「指定商品・指定役務とは」で実際の指定商品・指定役務の例を説明した際に、表示していた「第○類」が、この区分です。

何か堅苦しそうに思える「区分」というものが、なぜ必要か、を説明する前に、商標法施行規則の別表がどんなものか、見ていくことにしましょう。別表には、第一類から第四十五類まであり、第一類から第三十四類が商品で、第三十五類から第四十五類が役務になっています。さらに中分類、小分類と商品の表示(名称)、役務の表示(名称)が記載されている厖大な分類表になっています。
「指定商品・指定役務とは」で実際の指定の例を見た、区分の第十二類と第四十三類(旧第四十二類)がどんなものか、少し詳しく見てみましょう。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際の指定商品の例では、この別表に記載された、選択した大分類の商品の表示をそのまま指定商品としたり、一部抜粋した表示を指定商品としている場合もあります。
では、この別表に記載されていない表示を指定したい場合はどうすればいいのでしょう。
完成品の商品である場合には、その機能又は用途に従って、別表の比較可能な他の商品を類推して、分類することになっています。
実際の指定役務の例では、別表に記載されていない表示を指定役務としていますが、比較可能な他の役務の類推から、第四十三類(旧四十二類)に分類したといえます。

では、なぜこのような分類が必要であるのかですが、
市場に流通する商品は厖大多岐にわたるので、自由な経済活動の中で、
自由に使われるようになる一つの商品名称が一つの商品のみを表示するとは限らないのです。
同じ商品名称を用いても分野や業種が異なれば、
複数の異なる商品である場合もありうるわけです。
いま仮に分類なしで(区分を指定することなしに)商品を指定した場合、分野や業種をまたいで複数の異なる商品のどれを指定しているのか、紛らわしく確定しない場合が生じることになります。

逆に、第十二類では、二輪自動車と自転車とでは大分類は異なりますが、その部品の商品表示には同じものがあります。
この場合でも、大元の第十二類という区分が同じですので、同じ商標を二輪自動車に使う場合も、自転車に使う場合も、権利が紛れたり、錯綜することはないと思われます。

このように考えると、指定しようとする商品や役務を別表に従い分類することで、分野や業種が紛れたり、権利が錯綜することを防ぐことができ、区分を記載する必要性がご理解いただけると思います。これは諸外国でも商標の保護に際して、同様の事情により、国際的な別表が決められています。

では、次にこの区分がどういう使われ方をするのか、見ていくことにしましょう。
「指定商品・指定役務とは」で、指定したものに限定して、指定した範囲のものに使用することが独占排他的にできることをご理解いただけたと、思います。
言い換えれば、指定商品・指定役務とは権利の範囲を示している、ということもできます。
そして、指定した商品や役務が別表の分類のいくつの区分に広がっているか、はその権利の広さの目安とすることができます。
「2.商標登録とは」で説明しました、特許庁の納付する出願手数料や登録料の金額は、この区分がいくつかであるか、を基準にして算出されます。
つまり、より広い権利を取得しようと思えば、出願手数料や登録料がその分の納付が必要になるわけです。
更に詳しくは、ご遠慮なくお訪ねください。